2016.07.10 Sunday

中小企業等経営強化法が成立

〜生産性向上の取組みに支援措置〜

 

 中小企業等経営強化法(中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律

の一部を改正する法律)が、平成28年5月24日に国会で可決成立し、

6月3日に公布されています。生産性向上のための事業計画作成に取り組

み、主務大臣の認定を受ければ、その計画に基づいて機械装置等を購入し

た場合に固定資産税の軽減などの特典が受けられます。

 

1.中小企業等経営強化法の概要

 (1)目的

   中小企業等の多様で活力ある成長発展が経済の活性化に果たす役割

  の重要性に鑑み、創業及び新たに設立された企業の事業活動の支援並

  びに中小企業の経営革新及び異分野の中小企業の連携による新事業分

  野開拓並びに中小企業等の経営力向上の支援を行うとともに、地域に

  おけるこれらの活動に資する事業環境を整備すること等により、中小

  企業等の経営強化を図り、もって国民経済の健全な発展に資すること

  を目的としています。(第1条関係)

 

 (2)「経営力向上」とは?

   「経営力向上」とは、事業者が、事業活動に有用な知識又は技能を

  有する人材の育成、財務内容の分析の結果の活用、商品又は役務の需

  要の動向に関する情報の活用、経営能率の向上のための情報システム

  の構築その他の経営資源を高度に利用する方法を導入して事業活動を

  行うことにより、経営能力を強化し、経営の向上を図ることをいいま

  す。(第2条第10項関係)

 

 (3)「事業分野別指針」とは?

   主務大臣は、基本方針(中小企業等の経営強化に関する基本方針)

  に基づき、所管に係る事業分野のうち、中小企業者等の経営力向上が

  特に必要と認められる事業分野を指定し、専門家その他の関係者の意

  見を聴いて、事業分野別指針を定めることができることとされました

  。(第12条関係)

 

 (4)「経営力向上計画の認定」とは?

   中小企業者等は、単独で又は共同で行おうとする経営力向上に関す

  る計画を作成し、主務省令で定めるところにより、これを主務大臣に

  提出して、その経営力向上計画が適当である旨の認定を受けることが

  できます。ただし、中小企業者等が共同で経営力向上計画を作成した

  場合には、主務省令で定めるところにより、代表者を定め、これを主

  務大臣に提出することになります。

  経営力向上計画には、次に揚げる事項を記載しなければなりません。

  一 経営力向上の目標

  二 経営力向上による経営の向上の程度を示す指標

  三 経営力向上の内容及び実施時期

  四 経営力向上を実施するために必要な資金の額及びその調達方法

  五 経営力向上設備等の種類

 

2.支援措置

  認定業者は、以下のような支援措置が受けられます。

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   中小企業者等が、中小企業等経営強化法の施行の日から平成31年

  3月31日までの期間内に「認定経営力向上計画」に基づき取得(事

  業の用に供されたことのないものの取得に限る)をした経営力向上設

  備等に該当する機械及び装置で政令で定めるものに対して課する固定

  資産税の課税標準は、その機械及び装置に対して新たに固定資産税が

  課せられることとなった年度から3年分の固定資産税に限り、当該機

  械及び装置に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の2分の1の

  額とされます。

 

 ⊂工中金による低利融資

   経営力向上計画を策定した場合、商工中金の独自の融資制度により

  、低利融資が受けられます。

 

 C羮企業信用保険法の特例

   中小企業者は、経営力向上計画の実行にあたり、民間金融機関から

  融資を受ける際に、信用保証協会による信用保証のうち、普通保険等

  の別枠の追加保証や保証枠の拡大が受けられます。

 

 た品流通構造改善機構による債務保証

   食品製造業者等は、経営力向上計画の実行にあたり、民間金融機関

  から融資を受ける際に、食品流通構造改善機構による債務の保証を受

  けられます。

 

 以上のほかに、「中小企業投資育成株式会社法の特例」や「日本政策金

融公庫によるスタンドバイ・クレジット」「中小企業基盤整備機構による

債務保証」があります。

 

【参考】

 「官報」平成28年6月3日付(号外第123号)

 「中小企業等経営強化法について」平成28年6月(中小企業庁)他