2016.01.29 Friday

「つもり贈与」に要注意!!

 事業所所得と違い個人の贈与は相続のときに、はじめて「そのような贈
与があったのか」ということを知らされることがよくあります。
贈与については注意しましょう。

1,贈与税の非課税枠内で生前贈与されたものでも相続財産に
 東京地裁平成26年4月25判決で、被相続人が贈与税の基礎控除の額
の範囲内で毎年預け入れを行っていた相続人名義の預貯金について、生前
贈与の事実を認めなかったというものです。裁判所は、被相続人が預金証
書を保管していた点や、その預貯金の一部を使用していた
などの点から贈
与の事実はないと判断しました。

2,生前贈与と認められる条件は?
 贈与について、民法では以下のように規定されています。
民法第549条 贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与
える意思を表示し、相手方が受諾をする
ことによって、その効力を生ずる


3,贈与額が年間110万円を超えた場合は贈与税の申告をする
 1年間に財産の贈与(法人からの贈与を除く)を受けた人は、その贈与
を受けた財産について、次にあげるケースに応じて贈与税の申告をしなけ
ればなりません。
 [馭課税を適用する場合には、その財産の価格の合計額が基礎控除額
(110万円)を超えるとき
  見る暦年課税とは、1年間に贈与を受けた財産の価格の合計額(1年
   間に2人以上から贈与を受けた場合又は同じ人から2回以上にわた
   り贈与を受けた場合には、それらの贈与を受けた財産の価額の合計
   額)を基に贈与税額を計算する方式です。
 ∩蠡鎧精算課税を適用するとき
  見る相続時精算課税とは、特定の贈与者から贈与を受けた財産について
   暦年課税に代えて相続時精算課税を選択した場合には、その贈与者
   から1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額を基に贈与税額を計
   算し、将来その贈与者が亡くなった時にその相続時精算課税の適用
   を受けた財産の価額(贈与時の時価)と相続又は遺贈を受けた財産
   の価額(相続時の時価)の合計額を基に計算した相続額から、概に
   支払ったその贈与税相当額を控除した金額をもって納付すべき相続
   税額とする方式です。(その控除により控除しきれない金額がある
   場合には、相続税の申告をすることにより還付を受けることができ
   る。)
   相続時精算課税を選択した場合には、その財産の価額が110万円
   以下であっても贈与税の申告をする必要があります。

4.毎年、贈与税の基礎控除額以下の贈与を受けた場合
 例えば、親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場
合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下なので、贈与税がか
からず申告は必要ありません。
 ただし、10年間にわたって毎年100万円ずつ贈与を受けることが、
贈与者との間で約束されている場合には、1年ごとに贈与を受けると考え
るのではなく、約束をした年に、定期金に関する権利(10年間にわたり
毎年100万円ずつの給付を受ける権利)の贈与を受けたものとして贈与
税がかかりますので申告が必要です。

 (相法21の5、24、措法70の2の4、相基通24−1)

5,贈与税の申告漏れ等が8割以上
 贈与税に係る調査事績については、「平成26年事務年度における相続
税の調査状況について」(国税庁)を参照して下さい。
    クリック  矢印 ホームページ    
【参考】国税庁タックスアンサー
    「No4402 贈与税がかかる場合」
    国税庁「確定申告時期に多いお問い合わせ事項Q&A」
    クリック  矢印 【贈与税の申告等】    他